Apr 08, 2011
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【上海=河崎真澄】中国と南米コロンビアが、太平洋とカリブ海を結ぶ鉄道建設計画を協議していることが分かった。中国側は巨額の事業費を事実上の政府開発援助(ODA)として負担。中米パナマと接するコロンビアでの同計画は、パナマ運河を代替する輸送路を確保する意味を持つ。ムバラク政権崩壊でエジプトのスエズ運河通航のリスクが高まる中、中国はパナマ運河に準じる鉄道建設を請け負い、中南米での影響力を強めようとしている。
中国国営新華社通信の電子版などによると、この鉄道は、コロンビアの太平洋岸とカリブ海側の港湾を結ぶ全長220キロ。
主に貨物輸送を想定し、年間4千万トンの輸送能力を計画している。コロンビアから中国向けに石炭を輸出する際、太平洋側から積み出すための輸送インフラにすることが主目的だとしている。
着工時期や具体的な建設ルート、新たな港湾設備計画の詳細などは明らかではないが、中国国家開発銀行が事業資金として総額76億ドル(約6360億円)の低利融資を主導する方向で調整。さらに国有の中国鉄路集団が建設工事を引き受けることが融資条件で、事実上、ひも付き(タイド)のODA供与となる。
南米大陸最北端に位置するコロンビアにとって、太平洋と大西洋を結ぶ交通インフラが整備されれば、パナマに独占されてきた両岸の物流で発言権を得ることができる。貿易などの民間利用だけでなく軍事物資の輸送も容易となるため、戦略的な意味合いも持つ。
中国は支援を通じて中南米で一定の影響力を確保するとともに、鉄道の海外輸出でも実利を得る狙いがあるようだ。
中国紙、21世紀経済報道によると、中国はブラジルで4月に行われる高速鉄道の建設入札にも日本やフランスなどに対抗して応札し、車両を含めて初めてとなる南米向け鉄道輸出で実績を積み上げようとしている。
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■アラブ・バンカー「量的緩和、自業自得」
米ウォール街がユダヤ人支配だと思ったら大間違いだ。米国の著名投資ファンドにはオイルマネーがタップリ染み込んでおり、大手銀の大株主リストには産油国の国家ファンドが並ぶ。中東騒乱で方向感を失い始めた金融市場をどう見るのか−。ウォール街のパトロンとも言えるアラブ・バンカーに話を聞いたら、意外な答えが返ってきた。(ニューヨーク 松浦肇)
「中東の民主化運動が米国経済に及ぼす直接的な影響? 小さいですね。テレビに映る暴動の映像にだまされてはいけません」(ヘッジファンド、コンクエスト・キャピタル・グループのマーク・マレク氏)
アラブ銀行家協会が先週半ばにニューヨーク市内で開いたパネル。話題は新興国市場の過熱感と米連邦準備制度理事会(FRB)の金融政策が中心で、中東騒乱のウエートは低かった。
市場ではダウ平均株価指数の上値が重く、債券市場でもインフレ予想で国債利回りが上昇し30年物の住宅ローン金利が5%を上回った。景気回復の腰折れリスクが頭をもたげた理由として「リビアまで中東騒乱の燎原(りょうげん)が広がることで原油価格が上昇し、米国内の消費が落ち込む」という中東犯人説が米国メディアを飛び交っている。
だが、当のアラブ・バンカーたちの分析は異なる。マレク氏によると、「サウジアラビア、クウェート、カタールの3大産油国に飛び火しない限りは地政学リスクは顕在化しない」。
民主化運動の延焼を防ぐためにサウジでは110億ドル相当の財政出動を発表したばかりで、湾岸諸国の株式に投資する上場投資信託(ETF)は先週末に軒並み持ち直している。
アラブ・バンカーが説くのは「原因は米国にあるのではないか」(ビーム・キャピタルのモハナッド・アーマ氏)という米国の自業自得説だ。中でも昨年11月にFRBが決めた量的緩和が問題視されている。
インフレ懸念が出てきたため綿花、コーヒーなど商品ファンドに資金が流れ、値上がりが値上がりを呼ぶ。金融機関も信用取引や金融派生商品を売買する投資家への与信枠を拡大させている。手元流動性を積み上げた米企業の現金の使い道は配当か自社株買いだ。
「量的緩和の裨益(ひえき)者は商品と株式。失業率低下と住宅価格の底入れにつながっておらず、(インフレと経済停滞を併発する)スタグフレーションを警戒する時期に入った」(マレク氏)
「米国の景気回復は政府支出と消費が寄与しただけ」とするCMCマーケッツのアシャラフ・ライディ氏も自業自得説を採る。米連邦預金保険公社(FDIC)によると、昨年末米銀は不動担保関連で4%、設備投資関連で3%ほど2009年末比でローン残高を減らしたが、代わりにクレジットカードなど消費者向けは25%増えた。
米国民の消費増は中国などの設備投資増につながり「結果的に原油の実需が増える」(ライディ氏)。
身から出たさびじゃないか−これがアラブ・バンカーたちの本音である。
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